どちらも2015年の量販店向けのフィルター自動掃除つきエアコン(ダストボックスタイプ)。
両シリーズとも各メーカーのフィルター自動掃除つきの中では最安値シリーズである。
霧ヶ峰Lシリーズ室内機
シャープEXシリーズ室内機
これらと全く同じ機種(または型番の違う同等品)はジャパネットたかた、ヨドバシカメラ、ビックカメラ(楽天ビック)、ヤマダ電機、ビックカメラ、コジマ、ケーズデンキ、ノジマ、ジョーシンなどのネットショップでも現在は安く、お得に販売されている。
霧ヶ峰MSZL255とシャープAYE25EXの違い
三菱電気・霧ヶ峰LシリーズとシャープEXシリーズなので
以下、霧ヶ峰LとシャープEXと呼ぶことにする。
スペック
カッコの中の最大・最小運転能力にも注目。最大運転能
力は大きいほど、最小運転能力の場合は小さいほど快適性能
が良くなる。
表の数字を参考にすると電気代を調べる事も出来る⇒エアコンの年間電気代の簡単な調べ方
まず両メーカーの売り
霧ヶ峰:ムーブアイ
シャープ:プラズマクラスター
各メーカーの売りに関してはトップページ右上にある【各エアコンメーカーを鬼比較!必ず読むべし!】でわかりやすく説明しているので参考にどうぞ。
ダストボックスとは?
ダストボックスイメージ写真↓
目安として各メーカーだいたい一年に一回を目安にこのダストボックスを取り外してほこりを捨てる事になっている(環境によりほこりのたまり方が変わるので注意)
シャープの場合半年に一度が目安。
センサー
霧ヶ峰L:ムーブアイ
シャープEX:日射センサー・(照明・湿度制御・季節制御は下記自動運転参照)
霧ヶ峰のLの場合
霧ヶ峰のLのムーブアイは人の体感温度、状態だけでなく、間取り、壁、床、天井までの距離まで感知可能。
ただ注意点はこのムーブアイの感知する範囲は広角約160度の範囲と言う点。
エアコンの真下付近は感知できない。
ムーブアイの利点は
風当て・風よけも可能になるという事。
さらに『ムラなし』という設定でムーブアイが部屋の中で人がいることが多い生活エリアを学習してくれるのだ。生活エリアの温度ムラを抑える気流で運転可能。
シャープEXの場合
日射センサーにより日差しの具合を感知し温度を自動調節し無駄な運転を抑える機能あり。
気流制御
霧ヶ峰L:自然風
シャープEX:コアンダ気流
霧ヶ峰Lの場合
まずエアコンの形で大きな違いがある。
シャープEXの風向版は通常の形なのに対して
霧ヶ峰Lは半分に分かれており、
これによって霧ヶ峰のLの方がより自然の風に近くなる。
自然風ボタンを押すことで
風向きが自動になり、自然のリズムで風速が変化する運転になる。
しかもムーブアイが部屋の人数を感知し、複数人いる場合は左右風向フラップもスイングする。
シャープのコアンダ気流とは?
シャープは気流制御にもこだわった会社だ。
天井や床面を沿うように流れる気流を作ることで、体に直接あたりにくい風を実現させたもの。
・冷房の時に天井方向へ風を送り冷風感を防ぐ(すこやかシャワー気流)
・暖房の時は下方向への吹き出しによって足元を温める気流
リモコンで選択する事ができる。他メーカーの風向版より大きく、少し違う構造なのでこの気流が生まれるようだ。
掃除のしやすさ
シャープEXの風向版は通常のタイプで取り外し不可。
霧ヶ峰のL『はずせるボディ』というのがある。
風向版が半分に分かれており、
上下風向版の2枚を取り外して洗えるという事だ。
左右風向版は片方のロックを外して手前に引き出すことでエアコン内部を清掃できるようになる。
今までこの部分を気にしていた人は嬉しいかも知れないが
繊細な部分なので壊さないように注意。
除湿
霧ヶ峰L:従来の除湿方式(弱・標準・強)
シャープEX:普通の除湿(1種類だが、湿度設定可能)
シャープEXには少し特徴がある。EXシリーズから『湿度制御』がついており、除湿ボタンを押すごとに5%単位で湿度が設定できる湿度が切り替わる(50%→55%→60%)
両機種とも再熱除湿方式ではないので、部屋が若干寒くなる可能性あり。
エアフィルター
霧ヶ峰L:一般的なエアフィルター
シャープEX:ミクロンメッシュエアフィルター
空気清浄
三菱電機L:空清ユニット
シャープEX:プラズマクラスター
三菱電機Lの場合
三菱電機の新しい空清の仕組み
ニーズの変化ともいえるかもしれない。
2015年になり新しく登場した空気清浄運転については
浮遊するほこり(PM2.5)や菌・花粉を素早く取り除き~となっていて、具体的なユニット(装置)が登場した。
見ていただくと、若干東芝のプラズマ空清と名称がかぶっている気がしないでもないが、新しく空清ユニットが登場。
プラズマWクリーンユニットという名称らしい。ダイキン、シャープと同じく、お手入れが必要なようだ。その分効果ありと見ていいだろう。
『ファン』のコーティング
霧ヶ峰L:ハイブリッドナノコーティング
シャープEX:チタニアコート
このコーティングによってホコリがつくのを抑えられるのだ。何年もエアコンを使っているとファンの部分にもホコリが付いてしまったと経験している人は多いはずだ。
どちらも甲乙つけがたい。
切り忘れ防止機能⇒こちらも参考に⇒各メーカーの切り忘れ防止機能まとめ
霧ヶ峰L:消し忘れオートOFF機能あり
シャープEX:なし
やさしさ設定
霧ヶ峰L:なし
シャープEX:あり
やさしさ設定とはカタログに小さく記載されているが、
『冷やしすぎ、暖め過ぎを抑えた優しい運転、おやすみ時におすすめ』とある。
これだけではわかりにくいのでさらに調べてみた。
具体的にはリモコンの『やさしさ』ボタンを押すことで設定可能。
・冷房時:28℃設定で、扇風機モードと冷房を自動で切り替えながら運転する
・暖房時:15℃設定で運転
ここからがどのサイトでも比較していない鬼比較の真骨頂↓
自動運転
自動運転の利点は自動ボタンを押すだけで自動的に運転モードを選択してくれる点。ただ、メーカーや機種によって運転内容や選ぶ運転モードの差がある事は知られていない。
霧ヶ峰L:冷房時(暖房時は自動でサーキュレーター運転併用)
シャープEX:自動運転+照明・湿度制御・季節制御
霧ヶ峰Lの場合
三菱電機はハイブリッド運転という機能も売りにしている。これは冷房と送風を自動的に切り替えてくれる便利な機能だ。
暖房運転時には部屋の上下の温度ムラを検知すると自動でサーキュレーター運転に切り替えてくれる。霧ヶ峰Lは除湿ボタンを押すことで除湿可能。
シャープEXの場合
シャープEXは冷房・暖房・除湿・送風の中から自動選択される、日射センサーが付いているのでさらに部屋に入る日差しを感知することで省エネ運転が可能。
日射・湿度制御・照明・季節制御によるエコ自動運転となっている。
この点がわかりにくいので調べてみた。
他のメーカーでもよくつけている日射センサーと、シャープのこの照明制御というのは違う。
日射センサーは窓から入った日差しを感知するのに対して照明制御は部屋が暗くなるのを感知するのだ。
それによっておやすみ運転モードに入る。
具体的には
日射がなく照明が消されたと検知すると
設定温度を段階的にゆるめて省エネ運転を行う。
さらに本体表示部のランプが暗くなるのだ。
そして4つ目の季節制御の具体的な内容。
すでに夏~秋口、冬~春先、梅雨の運転内容が室温、外気温によってどのように運転するかのプログラムがすでに入っているのだ。
季節の判定にはリモコンの日時情報と外気温によって行うとなっている。
メーカーの違いで自動運転の方法にも違いがるのでしっかりチェックすべし。
おやすみ機能
おやすみ切タイマーとも言われるが、それと入/切タイマーとの大きな違いは眠っている間も快眠できるように微妙な温度調節を自動でしてくれる点だ。使い方を間違うと逆に寝苦しくなる可能性があり注意が必要。
霧ヶ峰のL:ねむり運転
シャープEX:簡単切タイマー
霧ヶ峰Lの場合
ねむり運転とは約30分間は、ねむりボタンを押す前の設定温度で運転を続け、30分後にねむり運転の設定温度に切り替わるというもの。
霧ヶ峰のLは冷房・除湿・暖房・ハイブリッド冷房・ハイブリッド暖房中に設定可能(ハイブリッド運転については上記『ハイブリッド運転』参照)。
シャープEXの場合
切タイマーの場合、押すごとに0.5→1→2→3→5時間まで設定可能。
一つ下のDXシリーズにはおやすみ切タイマーというのがあって寝ている間の微妙な自動温度調節がついているのだが、なぜかEXはそれがついていない。これは盲点の一つになるかもしれない。
フィルター自動お掃除時間
霧ヶ峰のL:約2分30秒
シャープEX:約4分30秒
霧ヶ峰のLの場合:
前回のフィルターおそうじメカ運転からのエアコンの運転積算時間
が24時間を超えたときは、運転停止後に自動で行う。24時間未
満のときは行わない。(内部クリーン設定をしている場合は内部クリーン時間約55分の後にフィルター掃除が始まる)
シャープEXの場合
自動運転に設定していると4分30秒だが、リモコンのフィルター掃除ボタンを押すことで手動運転すると約14分かかる。これ以外に掃除フルコースボタンを押せばフィルター掃除とプラズマクラスターを併用した内部洗浄(クリーン)約2時間コースも用意されている。
・どちらも自動で運転させるかどうかは細かくリモコンで設定可能。
内部クリーン(乾燥)
エアコン内部が湿っているとカビが増殖しやすくなる。それを防ぐのが内部クリーンだ。機種によって基本運転時間の差がある。
霧ヶ峰L:平均55分
シャープEX:約20分~90分
霧ヶ峰Lの場合
冷房は3分以上、除湿は6分以上運転後に停止すると内部クリーン。暖房運転の運転だった場合、10分のみ。
シャープEXの場合
暖房時に約20分。冷房・除湿時に約70分~90分との事(自動か手動設定可能)
・もちろん両機種ともに内部クリーンの解除も設定可能。
ダストボックスサイン
霧ヶ峰L:あり
シャープEX:あり
自動でフィルター掃除したホコリをダストボックスにためるが、どちらもエアコン本体のおそうじランプが光る事で掃除の時期をおしえてくれる。
霧ヶ峰のLの場合
約1万時間運転でお手入れランプ点灯(さらに点灯したまま1500時間運転するとフィルターお掃除自体がストップ)
シャープEXの場合
積算1万時間運転するとお掃除ランプが点滅
新冷媒R32
霧ヶ峰L: 〇
シャープEX: ×
新冷媒について知りたい方はデスクトップの方は右、スマホの方は下のカテゴリー・ 一覧の一番下『エアコンの100V200V・仕組み・冷媒・インバーター・除湿 』を参考に していただきたい。
室内機のサイズ
三菱電機L:高さ25㎝
シャープEX:高さ26.8㎝
ちなみに高さ25㎝は全メーカーと比較しても最小。東芝と富士通ゼネラルにも25㎝のシリーズあり。
据え付け位置の設定
エアコン本体が部屋の中央なのか、左端なのか右端なのか。きちんと設定することでより効率のいい運転が可能になる。特にセンサー(カメラ)つきエアコンでは大事な設定
霧ヶ峰L:できる
シャープEX:できる
霧ヶ峰LとシャープEXの共通項目
上下左右風向切り替え自動・入/切タイマー併用可・0.5℃単位温度設定・リモコンホルダー別売り
生産地
霧ヶ峰L:日本製
シャープEX:中国製
型番
霧ヶ峰L
MSZ-L225 MSZ-L255 MSZ-L285 MSZ-L365 MSZ-L405S MSZ-L565S
6畳から18畳まで。型番の最後にSが付いているのが200Vタイプ。
シャープEX
AY-E22EX AY-E25EX AY-E28EX AY-E40EX AY-E56EX2
6畳から18畳まで。型番の最後に2が付いているのが200Vタイプ。
室外機
霧ヶ峰L
シャープEX
それぞれ畳数によって大きさが違う。
※例 S22STESの場合22型や2.2kWタイプ=6畳