この2シリーズの一番大事な違いがフィルター掃除方式の違いなので、ど ちらの方が楽か、設置可能なのか、買う前にしっかり考えておくべきだろ う。
住宅設備向けダイキンCXシリーズと量販店向けパナソニックEXシリーズ比較。
ダイキンCXシリーズ室内機
ホワイトとベージュの2色。
パナソニックEXシリーズ室内機
クリスタルホワイトとノーブルベージュの2色。
これらと全く同じ機種(または型番の違う同等品)はジャパネットたかた、ヨドバシカメラ、ビックカメラ(楽天ビック)、ヤマダ電機、ビックカメラ、コジマ、ケーズデンキ、ノジマ、ジョーシンなどのネットショップでも現在は安く、お得に販売されている。
パナソニックCS-EX365CとダイキンS36STCXSの違い
ダイキンCXはダイキンの中では自動フィルター掃除付きの最安値シリーズだが、パナEXはパナのフィルター掃除付きの中の下(安い)から二番目のシリーズだ。
以下、各シリーズをダイキン:、パナ:と省略して表記。
スペック
※冷房と暖房の項目が逆なので注意。
カッコの中の最大・最小運転能力にも注目。最大運転能
力は大きいほど、最小運転能力の場合は小さいほど快適性能
が良くなる。
表の数字を参考にすると電気代を調べる事も出来る⇒エアコンの年間電気代の簡単な調べ方
両メーカーの売り
ダイキン:ストリーマ
パナソニック:ナノイー
ダイキンのストリーマとは?
ストリーマは、フィルターに捕獲したダニ(フン・死骸)・カビ・花粉等を強力に分解する。部屋の空気だけでなく、機械内部にもストリーマを照射することで、カビ菌・ニオイの原因菌を分解・除去するというもの。
ナノイーとは?
水に包まれたイオンを気流に乗せて部屋中に飛ばす事で、見えない空気の汚れを抑制するというもの。
浮遊菌、付着菌、カビ菌、アレル物質(花粉)、ウィルス、脱臭、美肌、美髪に効果があるとされる。※追記 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を対象に、帯電微粒子水「ナノイーX」を曝露した場合と曝露しない場合で比較実験を行い、2時間で99.99%抑制という効果が確認された!イオン濃度が高い方が細菌やウイルスの抑制や不活化に有効なので、最近発売されたパナソニックのエオリアシリーズから搭載されはじめたナノイーX搭載の機種がおすすめ。
フィルター掃除方式の違い
ダイキンがフィルター自動掃除の中でもダストボックス方式と言われるもの。
文字どおりダストボックスがエアコン本体の内部に内蔵されているタイプで数年に一度はダストボックスを取り外して捨てるのが標準的な目安だ。(ダイキンの場合10年間コミ捨て不要と記載あり、下記説明参照)
パナが自動排出方式と言われイメージとしてエアコンの内部に小さな掃除機が付いていてホコリを外に出す。(お掃除ロボットの名称でも有名)
実は自動排出方式には専用のホースが一本つく。
シャープもこのタイプの機種があるし、ダイキンも加湿タイプは
専用ホースが必要になる。
この点で建物の数は少ないが隠蔽配管になってる建物などでは工事不可!
なので注意が必要だ。
標準工事の場合は普通は室内機と室外機をつなぐホースが壁を貫通してすぐ外に出ているのだが、壁の中に埋まって見えないケースがある。
これが隠蔽配管だ。
建物内部、天井裏や下を通るケースもありさまざま。
自動排出方式の利点はやはりゴミ捨てが必要ないという事に尽きるが、もしキッチンの近くに設置するなど、油汚れなどが管の中に長年付着してきた場合はどうするかなども考える必要があるかもしれない。
こちらも参考に⇒エアコン配管(化粧)カバーは掃除方式によっては必ずつけるべき
この点は買う人の判断になる。
その他の違いを詳しくみていこう。
ダストボックス
自動でフィルター掃除したホコリをダストボックスにためるが、エアコン本体のおそうじランプが光る事で掃除の時期をおしえてくれる。
ダイキン:あり
パナ:ダストボックス自体なし
ダイキンの場合
ダストボックス内にホコリがたまるか、またはダストブラシが汚れるとランプが点滅。積算時間で測るタイプではないようだ。ちなみにダイキンのフィルター掃除と言えば10年ゴミ捨て不要をうたい文句にしている事で有名。
ダストボックスのサイン以外にストリーマのお掃除サインもある。このストリーマユニットの掃除をおこたるとストリーマ放電できなくなるので効果がなくなってしまう。
1800時間以上運転するとランプが点滅して教えてくれる。
ストリーマユニットの掃除について詳しく知りたい方はデスクトップの方は右、スマホの方は下のカテゴリー・ 一覧の
一番下から二番目『エアコン掃除・クリーニング 』を参考に
していただきたい。
センサー
ダイキン:なし
パナ:日射センサー・ひと、ものセンサー
まず日射センサーとは
日差しの具合を感知し温度を自動調節し無駄な運転を抑える機能。
具体的にはエコナビボタンを押すことでオン・オフ可能。
冷房・除湿時:曇りの日や夜は、約1~2℃高めに、暖房時:晴れた日の昼間は、約1℃低めに。さらに外の明るさに合わせて本体ランプの明るさも自動調整。
ひと・ものセンサーとは具体的には
『不在省エネ運転』と『オートオフ機能』のこと。
不在省エネ運転とは人がいなくなったら自動的に運転パワーをセーブして節電してくれる機能。
オートオフ機能とは人の不在から3時間が経過すると自動的に運転をストップしてくれる機能。
気流制御
ダイキン:風ないス運転
パナ:天井気流・ワイド気流
ダイキンの『風ないス運転』とは
ボタンを押すだけで風向と風量を自動調節、体に風を直接当たりにくくさせるものだ。具体的には冷房、ドライの場合フラップ(風向版)の向きが上に、暖房の場合下向きになるという簡易的な機能。
パナの天井気流・ワイド気流とは
カタログには夏は気流を頭上へ集中させて天井からふりそそぐ涼風をつくります。となっているが具体的に言うと上下風向版が大きいからこの気流制御ができるのだ。気流制御で有名なシャープも同じく大きい。
ワイド気流に関しては特にカタログにも説明書にも説明がないが、風向版の作りと大きさが違うため、さらに横方向にも風を向けることが可能という事だろう。
EXの一つ下のシリーズGXの方が風向版が小さく、機能欄にワイド気流はついていないからだ。
除湿
ダイキン:5段階セレクトドライ
パナ:除湿2段切り替え
『ダイキンの5段階セレクトドライ』とは!?
ダイキンの5段階セレクトドライとは標準の温度を基準に-2℃から+2℃まで5段階で調整可能。※標準というのはドライ運転開始時の室内温度の事。
両シリーズとも再熱除湿方式ではないので、部屋が若干寒くなる可能性あり。
再熱除湿・各メーカーの除湿方式について知りたい方はデスクトップの方は右、スマホの方は下のカテゴリー・一覧の一番下『エアコンの100V200V・仕組み・冷媒・インバーター・除湿 』を参考にしていただきたい。
エアエアフィルター
ダイキン:フッ素コーティングフィルター
パナ:銀イオンフィルター
フッ素にする事で油を含んだ汚れが取れやすくなり、銀イオンにすることで除菌の効果あり。
エアフィルター以外の付属フィルター
ダイキン:チタンアパタイトフィルター(10年交換不要)
パナ:空気清浄フィルター(交換は2年に一度)
一番手前にあるエアフィルターは全メーカーついている。
イメージ写真↓
これの奥につけるフィルターの事だ。
まずパナの空気清浄フィルターとダイキンのチタンアパタイトフィルターの大きさが全然違う。
エアコン本体に対してパナの空気清浄フィルターの大きさ
カバーを開けてフィルター設置のイメージ写真↓
ダイキン エアコン用光触媒集塵・脱臭フィルターのイメージ(写真は2014年Cシリーズのもの)↓
こちらは少し大き目
エアフィルターをつける前にエアコンの半面にこれを設置してから
エアフィルターを取り付ける。
エアコンの内部を風が通るので当然大きい方が効果がある。
ちなみにこのチタンアパタイトフィルターは別名『光触媒集塵・脱臭フィルター』となっている。
注意点は水洗い禁止という点。水で洗ってしまうとその特性上、効果がなくなるのだ。
汚れが気になってきた場合は、掃除機でホコリを吸い取る程度にすること。
すぐでる暖房(冷房)
ダイキン:なし
:あり
パナの特徴の一つ。
従来のエアコンの場合、暖かい温風が出るまで時間がかかっていたものが大幅に時間短縮できるようになった。
朝に運転をオンにする時間をエアコンが学習する事と室外機の余熱運転の組み合わせで、これを可能にしている。
ここからがどのサイトでも比較していない鬼比較の真骨頂↓
自動運転
自動運転の利点は自動ボタンを押すだけで自動的に運転モードを選択してくれる点。ただ、メーカーや機種によって運転内容や選ぶ運転モードの差がある事は知られていない。
ダイキン:自動運転
パナ:自動運転+日射センサー
両シリーズとも室内、室外温度に応じて、除湿、冷房、暖房のいずれかを選択してくれる。
パナには日射センサーが付いているのでさらに部屋に入る日差しを感知することで省エネ運転が可能。
ダイキンのクリアコートとパナソニックの親水コーティングの違い
上のダイキンの写真で言うと青い部分が熱交換器。通常は自分の手での清掃は困難で業者に頼むのが普通だ(簡易的なスプレー式のも売っているが効果は期待できない)
ダイキンのクリアコートとは?
親水性の高い塗料をフィンにコーティングさせる事で自然発生する水が汚れを浮かして洗い流すというもの。
パナソニックの親水コーティングとは?
熱交換器がコーティングされているので、冷房・除湿で発生した水(水滴)により、熱交換器についた汚れを洗い流してくれる、というもの。
ちなみにダイキンの場合は、さらにワンランク上のコーティング仕様が上位機種にある。
熱交換器の部分だけの比較・清潔度の順は
クリアコート=親水コーティング<セルフウォッシュ熱交換器(ダイキン上位機種)
※すべてのメーカーの熱交換器に関する注意点は
台所の油汚れが多い場所や美容院など、薬品の付着が激しい場所で使用する場合、
別途で熱交換器の洗浄が必要になる場合があるという点。
つまり店での使用、あまりにも限度を超えた汚れには、さすがに対応できない事がある。
おやすみ機能
おやすみ切タイマーとも言われるが、それと入/切タイマーとの大きな違いは眠っている間も快眠できるように微妙な温度調節を自動でしてくれる点だ。使い方を間違うと逆に寝苦しくなる可能性があり注意が必要。
ダイキン:おやすみ運転
パナ:おやすみ切タイマー
ダイキンの場合
冷房・暖房運転時に、快眠ボタンを押し1時間刻みで運転を切る設定可能。約3時間かけて設定温度を2℃下げていき、起床時刻の約一時間前から設定温度を1℃自動的に上げる。これにより快眠が可能になるという事だ。
パナの場合
パナの場合、1時間後や2時間後に『切』という設定ができ
しかもおやすみ切タイマー運転中に温度を調節するとエアコンが学習して次の運転から自動調節してくれる、という優れもの。
設定できる温度の単位
ダイキン:0.5℃単位
パナ:1℃単位
フィルター自動お掃除時間
ダイキン:最長約8分
パナ:約14分~45分
ダイキンの場合
積算時間に応じて約1日運転した後に停止で掃除運転を始める。
もしダイキンの自動内部クリーンを『入』にしていた場合、冷房・ドライ運転停止後に乾燥運転約120分あり。
パナ(自動排出方式)の場合:
エアフィルターにたまったホコリをノズルでかき取ってから吸い取り、室外へ排出する。基本運転条件は以下の3パターン
1、2時間以上冷房などを運転して停止した時
2、次の使用状況で汚れがたまり、冷房などを停止したとき
・冷房などを2時間未満で停止することを繰り返す。
・おやすみ切タイマーで毎回停止する。
3、冷房などの連続運転中に汚れがたまったとき。
基本的にはエアフィルターが汚れているほど掃除の時間も長くなり、状況によっては本体内部おそうじ時間も加算される。
もちろん両シリーズとも自動で運転させるかどうかは細かくリモコンで設定可能。
内部クリーン(乾燥)
エアコン内部が湿っているとカビが増殖しやすくなる。それを防ぐのが内部クリーンだ。機種によって基本運転時間の差がある。
ダイキン:約120分
パナ:約60分~90分
・もちろん両シリーズともに内部クリーンの解除も設定可能。
リモコン液晶のバックライト
ダイキン:なし
パナ:あり
パナのリモコンには液晶部分にバックライトがつき
ボタンを押すと約5秒間点灯する。
ちなみに色は緑。
据え付け位置の設定
エアコン本体が部屋の中央なのか、左端なのか右端なのか。きちんと設定することでより効率のいい運転が可能になる。特にセンサー(カメラ)つきエアコンでは大事な設定
ダイキン:できない
パナ:できる
ダイキンとパナの共通項目
新冷媒R32・上下左右風向切り替え自動・入/切タイマー併用可
生産地
ダイキン:日本製(リモコンは除く)
パナ:中国製