この2シリーズの一番大事な違いがフィルター掃除方式の違いなので、ど ちらの方が適しているか、設置工事可能なのか、買う前にしっかりチェッ クしておくべきだろう。
まずはこちらも参考に→各エアコンメーカーを鬼比較!
両シリーズ共に2014年の量販店向けフィルター自動掃除付きエアコンで、東芝のGDRシリーズは最高ランク、シャープVXシリーズは上から二番目の上位クラスになる。
これらと全く同じ機種(または型番の違う同等品)はジャパネットたかた、ヨドバシカメラ、ビックカメラ(楽天ビック)、ヤマダ電機、ビックカメラ、コジマ、ケーズデンキ、ノジマ、ジョーシンなどのネットショップでも現在は安く、お得に販売されている。
AY-D22VXとRAS221GDRを鬼比較
以下、シャープVXと東芝GDRと呼ぶことにする。
まず両メーカーの売り
シャープ:プラズマクラスター
東芝GDR:PM2.5除去のプラズマ空清
プラズマクラスターとは?
自然界と同じイオンで空気を浄化するというもの。具体的には浮遊菌の作用を抑えたり、カビ菌を除菌、臭いの分解・除去、浮遊ウィルスの作用を抑える。※追記 新型コロナウイルスの抑制にシャープのプラズマクラスターは効果があるのか?シャープ公式で空気中に浮遊する新型コロナウイルスの減少効果を確認したとの発表あり!プラズマクラスターイオンを約30秒照射することにより、感染価が90%以上減少することを世界で初めて実証!イオン濃度が高い方が細菌やウイルスの抑制や不活化に有効である。シャープの場合はプラズマクラスターNEXTの効果が一番高い。ダニのふん、しがいの増加を抑え静電気も抑えるという効果もあり。多くの企業で採用さえているようだ。
ちなみにどちらのシリーズも単独運転可能だ。
東芝の場合
東芝の売りはPM2.5の除去だ。
電気集塵方式のプラズマ空清
静電気のプラズマによってウィルス、カビ、細菌、ほこり、PM2.5、花粉にも効く。
フィルター自動掃除の方式の違い
まず東芝GDRがフィルター自動掃除の中でもダストボックス方式と言われるもの。
文字どおりダストボックスがエアコン本体の内部に内蔵されているタイプで約1年に一度はダストボックスを取り外して捨てるのが標準的な目安だ。(ダストボックスのサインで教えてくれる)
シャープVXが自動排出方式と言われイメージとしてエアコンの内部に小さな掃除機が付いていてホコリを外に出す。
実は自動排出方式には専用のホースが一本つく。
シャープもこのタイプの機種があるし、ダイキンも加湿タイプは
同じく専用ホースが必要になる。
この点で建物の数は少ないが隠蔽配管になってる建物などでは工事不可!
なので注意が必要だ。
標準工事の場合は普通は室内機と室外機をつなぐホースが壁を貫通してすぐ外に出ているのだが、壁の中に埋まって見えないケースがある。
これが隠蔽配管だ。
建物内部、天井裏や下を通るケースもありさまざま。
自動排出方式の利点はやはりゴミ捨てが必要ないという事に尽きるが、もしキッチンの近くに設置するなど、油汚れなどが管の中に長年付着してきた場合はどうするかなども考える必要があるかもしれない。
こちらも参考に⇒エアコン配管(化粧)カバーは掃除方式によっては必ずつけるべき
この点は買う人の判断になる。
その他の違いを詳しくみていこう。
センサー
シャープVX:日射センサー・(照明・湿度制御・季節制御は下記自動運転参照)
東芝GDR:人サーチセンサー・日射センサー
東芝GDRの場合
日当たりサーチセンサ(日射センサー)
明るさをセンサーが自動的に感知して、例えば窓際の日差しが強くなったと検知すれば控えめに運転してくれるのだ。センサーとしては初歩的な機能だ。
人サーチセンサー
左右180度の視野角でセンサーが人の有無をチェック。
これにより風当て・風よけが可能。
切り忘れ防止機能⇒こちらも参考に⇒各メーカーの切り忘れ防止機能まとめ
シャープVX:なし
東芝のGDR:あり
東芝の場合、センサーによって人の不在を検知可能、それによって自動で省エネ運転にしてくれたり運転を切ってくれるという機能。
左右風向切り替え
シャープVX:自動
東芝のGDR:自動
どちらもリモコンで上下左右風向切り替え可能。
熱交換器のコーティング
シャープVX:あり
東芝GDR:あり
エアフィルター
シャープVX:ミクロンメッシュエアフィルター
東芝GDR:一般的なエアフィルター
自動運転
シャープVX:自動運転+照明・湿度制御・季節制御
東芝GDR:あり(ecoモード)
シャープVXの場合
シャープVXは冷房・暖房・除湿・送風の中から自動選択される、日射センサーが付いているのでさらに部屋に入る日差しを感知することで省エネ運転が可能。
日射・湿度制御・照明・季節制御によるエコ自動運転となっている。
この点がわかりにくいので調べてみた。
他のメーカーでもよくつけている日射センサーと、シャープのこの照明制御というのは違う。
日射センサーは窓から入った日差しを感知するのに対して照明制御は部屋が暗くなるのを感知するのだ。
それによっておやすみ運転モードに入る。
具体的には
日射がなく照明が消されたと検知すると
設定温度を段階的にゆるめて省エネ運転を行う。
さらに本体表示部のランプが暗くなるのだ。
そして4つ目の季節制御の具体的な内容。
すでに夏~秋口、冬~春先、梅雨の運転内容が室温、外気温によってどのように運転するかのプログラムがすでに入っているのだ。
季節の判定にはリモコンの日時情報と外気温によって行うとなっている。
東芝GDRの場合
ecoモードボタンを押すことで自動運転になる。冷房か暖房を自動で選んで運転してくれる点に注意、除湿が含まれていないが、同時に人サーチセンサー・明るさサーチセンサーで省エネ運転も行う。
例えば人の動く量に合わせて室温を調整して省エネ運転してくれたり、日差しを検知して夏は暗くなると弱めの冷房運転、冬の昼間の明るい時は弱めの暖房運転など。
メーカーや機種の違いで自動運転の方法にも違いがるのでしっかりチェックすべし。
気流制御
シャープVX:ロングパネル気流
東芝GDR:センサーによる細かい気流制御可能
シャープのロングパネル気流とは?
シャープは気流制御にもこだわった会社だ。
上下両開きにより、体に直接あたりにくい風を実現。
他メーカーの風向版より大きく、少し違う構造なのでこの気流が生まれるようだ。
除湿性能
シャープVX:新・コアンダ除湿(1種類だが、湿度設定可能)
東芝GDR:選んで再熱除湿
シャープVXの場合
『湿度制御』がついており、除湿ボタンを押すごとに5%単位で湿度が設定できる湿度が切り替わる(50%→55%→60%)
東芝GDRの場合
おすすめ除湿・湿度40%・湿度50%・衣類乾燥から選べる。文字通り再熱除湿方式だ。
イオン
シャープVX:プラズマクラスター
東芝GDR:ピコイオン
東芝GDRの場合、ピコイオンによって脱臭・お肌にうるおいとカタログに記載あり。
東芝GDR独自の機能3つ
エアモニター
エアコン室内機本体に空気の汚れをチェックできるエアセンサーがついていて、汚れた空気からきれいな空気4段階でお知らせしてくれるもの。
デュアルコンプレッサー
分かりやすく端的に言うと最小運転できるということ。これについてはパンフレットの冷房(暖房)能力(kw)を見るとわかりやすいのだが、例えば冷房4.0と書かれてあった場合これは平均値なのだその下にある()も重要で(0.2~5.1)となっていた場合0.2が最少運転の能力。
つまりこの数値が小さいほど、きめ細やかな温度調整が可能だという事。デュアルコンプレッサーによって業界最小の能力で運転可能になった。
涼風・保温運転
これはデュアルコンプレッサーにも関連するのだが、扇風機なみの小電力で運転できるという『涼風・保温運転』というものがある。送風ではないが、小さな能力で運転することで電気代にも優しい運転を実現した。
おやすみ運転
おやすみ切タイマーとも言われるが、それと入/切タイマーとの大きな違いは眠っている間も快眠できるように微妙な温度調節を自動でしてくれる点だ。使い方を間違うと逆に寝苦しくなる可能性があり注意が必要。
シャープVX:簡単切タイマー
東芝GDR: 快眠運転
シャープVXの場合
切タイマーの場合、押すごとに0.5→1→2→3→5時間まで設定可能。
一つ下のDXシリーズにはおやすみ切タイマーというのがあって寝ている間の微妙な自動温度調節がついているのだが、なぜかVXはそれがついていない。これは盲点の一つになるかもしれない。
東芝GDRの場合
心地よい睡眠が出来るように、時間の経過に合わせて室温を調整。
5,7,10時間を選んだ時に快眠運転になる。
快眠運転中は、室内ユニットの表示ランプが暗くなる。
リモコンで情報を見る
シャープVX:特になし
東芝GDR:あり
東芝GDRのリモコンの場合
おしえて機能というものがあり、情報を見たい場合はリモコンの教えてボタンを押す。液晶も大きいので見やすい。
運転時間・電気代・CO2排出量・室内温度(湿度)・室外温度・今日(昨日・一昨日)の電気代・今月(先月・先々月)の電気代・運転モードなど。
フィルター自動お掃除時間
シャープVX:約4分30秒
東芝GDR:約12分
シャープVXの場合
自動運転に設定していると4分30秒だが、リモコンのフィルター掃除ボタンを押すことで手動運転すると約14分かかる。これ以外に掃除フルコースボタンを押せばフィルター掃除とプラズマクラスターを併用した内部洗浄(クリーン)約2時間コースも用意されている。
東芝GDRの場合
10分以上運転をさせてから停止した場合掃除が始まる。(冷房・除湿を使った場合さらに内部乾燥運転が約45分あるがボタンを押して切ることも可能)
・どちらも自動で運転させるかどうかは細かくリモコンで設定可能。
内部クリーン(乾燥)
エアコン内部が湿っているとカビが増殖しやすくなる。それを防ぐのが内部クリーンだ。機種によって基本運転時間の差がある。
シャープVX:約20分~90分
東芝GDR:約45分
シャープVXの場合
暖房時に約20分。冷房・除湿時に約70分~90分との事(自動か手動設定可能)
・もちろん両機種ともに内部クリーンの解除も設定可能。
ダストボックスサイン
自動でフィルター掃除したホコリをダストボックスにためるが、どちらもエアコン本体のおそうじランプが光る事で掃除の時期をおしえてくれる
シャープVX:ダストボックス自体なし
東芝GDR:あり
東芝GDRの場合
サインが積算何時間で点灯するかの記載はない。リモコン(液晶部)にダストボックスお手入れと画面に文字が表示される。
暖房に特化した機能
シャープVX: あり
東芝GDR: あり
シャープVXの場合
やさしさ暖房
やさしさ暖房とはカタログに小さく記載されているが、
『冷やしすぎ、暖め過ぎを抑えた優しい運転、おやすみ時におすすめ』とある。
これだけではわかりにくいのでさらに調べてみた。
具体的にはリモコンの『やさしさ』ボタンを押すことで設定可能。
・冷房時:28℃設定で、扇風機モードと冷房を自動で切り替えながら運転する
・暖房時:15℃設定で運転
ノンストップ除霜システム
室外機の霜取り中も暖かい冷媒を室内機にも届けるので、室温の極端な低下を防ぎ、暖かさが続くというもの。
東芝GDRの場合
ダッシュ暖房
ヒートポンプ余熱で一気にあたたか快適暖房を実現。あらかじめリモコンのダッシュボタンを押しておく事で、最長3時間の余熱を開始。その後リモコンの暖房ボタンを押すことで素早い温風吹き出しが可能になるというもの。
リモコンホルダー
シャープVX: なし
東芝GDR: 付属
新冷媒R32
シャープVX: ×
東芝GDR: ×
新冷媒について知りたい方はデスクトップの方は右、スマホの方は下のカテゴリー・一覧の一番下『エアコンの100V200V・仕組み・冷媒・インバーター・除湿 』を参考にしていただきたい。
シャープVXと東芝GDRの共通項目
据え付け位置設定可能・入/切タイマー併用可能
生産国
シャープVX:中国製
東芝GDR:タイ製
型番
シャープVX
AY-D22VX,AY-D25VX,AY-D28VX,
AY-D40VX,AY-D56VX
東芝GDR
RAS-221GDR RAS-251GDR RAS-281GDR
RAS-361GDR RAS-402GDR RAS-562GDR
RAS-632GDR RAS-712GDR
6畳から23畳まで。型番の数字の最後に2が付くのが200V その他は100V。