両シリーズとも自動フィルター掃除つきシリーズの中でも下(安い)から2番目のお手頃シリーズ。
この2シリーズの一番大事な違いがフィルター掃除方式の違いなので、どちらの方が楽か、設置可能なのか、買う前にしっかり考えておくべきたろう。
パナソニックEXシリーズ室内機
クリスタルホワイトとノーブルベージュの2色。
富士通ゼネラル(ノクリア)Sシリーズ室内機
ホワイトのみ。
これらと全く同じ機種(または型番の違う同等品)はジャパネットたかた、ヨドバシカメラ、ビックカメラ(楽天ビック)、ヤマダ電機、ビックカメラ、コジマ、ケーズデンキ、ノジマ、ジョーシンなどのネットショップでも現在は安く、お得に販売されている。
パナソニックCS-EX285CとゼネラルAS-S28Eの違い
パナソニックEXシリーズとゼネラルSシリーズ比較
ちなみに富士通ゼネラルはSシリーズから『nocriaノクリア』という名称をつけている。
各メーカーの売りに関してはトップページ右上にある【各エアコンメーカーを鬼比較!必ず読むべし!】でわかりやすく説明しているので参考にどうぞ。
スペック
カッコの中の最大・最小運転能力にも注目。最大運転能
力は大きいほど、最小運転能力の場合は小さいほど快適性能
が良くなる。
表の数字を参考にすると電気代を調べる事も出来る⇒エアコンの年間電気代の簡単な調べ方
どのメーカーかも決まってない方は参考に⇒ エアコンメーカーを鬼比較!
まず富士通ゼネラルのノクリアSがフィルター自動掃除の中でもダストボックス方式と言われるもの。
文字どおりダストボックスがエアコン本体の内部に内蔵されているタイプで1年に一度はダストボックスを取り外して捨てるのが標準的な目安
パナEXが自動排出方式と言われイメージとしてエアコンの内部に小さな掃除機が付いていてホコリを外に出す。
実は自動排出方式には専用のホースが一本つく。
シャープもこのタイプの機種があるし、ダイキンも加湿タイプは
同じく専用ホースが必要になる。
この点で建物の数は少ないが隠蔽配管になってる建物などでは工事不可!
なので注意が必要だ。
標準工事の場合は普通は室内機と室外機をつなぐホースが壁を貫通してすぐ外に出ているのだが、壁の中に埋まって見えないケースがある。
これが隠蔽配管だ。
建物内部、天井裏や下を通るケースもありさまざま。
自動排出方式の利点はやはりゴミ捨てが必要ないという事に尽きるが、もしキッチンの近くに設置するなど、油汚れなどが管の中に長年付着してきた場合はどうするかなども考える必要があるかもしれない。
こちらも参考に⇒エアコン配管(化粧)カバーは掃除方式によっては必ずつけるべき
この点は買う人の判断になる。
その他の違いを詳しくみていこう。
センサー
パナEX:日射センサー・ひと、ものセンサー
ノクリアS:新・不在ECO
パナEXの場合
日射センサーにより日差しの具合を感知し温度を自動調節し無駄な運転を抑える機能。
具体的にはエコナビボタンを押すことでオン・オフ可能。
冷房・除湿時:曇りの日や夜は、約1~2℃高めに、暖房時:晴れた日の昼間は、約1℃低めに。さらに外の明るさに合わせて本体ランプの明るさも自動調整。
EXのひと・ものセンサーとは具体的には
『不在省エネ運転』と『オートオフ機能』のこと。
不在省エネ運転とは人がいなくなったら自動的に運転パワーをセーブして節電してくれる機能。
オートオフ機能とは人の不在から3時間が経過すると自動的に運転をストップしてくれる機能。
ノクリアSの場合
2014年まで使われていた不在ECOは、人がいなくなったのを感知して自動的に省エネにしてくれたり、運転を切ってくれる機能だった。具体的な名称はオートセーブとオートオフ。
新・不在ECOになって何が変わったのかというと、
さらに『オートオンオフ』が加わった。
どういうものかと言うと
消し忘れ防止として、部屋に人がいない状態が約30分以上続くと、自動でエアコンを休止、人が戻ってくると運転を再開する機能だ。
設定で変更可能。
節電お知らせ機能
パナEX:なし
ノクリアS:あり
エアコンの運転状態や部屋の状況によって、節電につながる情報をお知らせしてくれるというもの。また、運転停止時には、今日の電気代を音声で知らせてくれる。例えば
『ポーン 今日の電気代が昨日の電気代に近づきました』
もちろん節電お知らせを切る事も可能。さらに音量の変更も可能。
みまもり機能
パナEX:なし
ノクリアS:あり
運転停止中に部屋の温度が高くなった事を検知して音声でお知らせしたり、自動で『冷房』運転を開始/停止する機能。
下記の3つの設定から選べる
自動で冷房:部屋の温度が高くなりすぎると、自動で冷房運転を開始。
お知らせ:部屋の温度が高くなりすぎると、音声でお知らせ
切:みまもり機能切る
音声お知らせ機能
パナEX:なし
ノクリアS:あり
音声で教えてくれる内容は
リモコンでの操作内容。
エアコンの運転状態。
室内・室外の温度。
電気代(今日の電気代・昨日の電気代)
例えば暗い室内でも『冷房●℃で運転を開始します』
とか『上下スイングに設定しました』などエアコンがしゃべってくれるのだ。
もちろん音声を切ることも可能。
サイズ
パナEX:高さ29.5㎝
ノクリアS:高さ25㎝
ちなみに高さ25㎝は全メーカーと比較しても最少。東芝にも25㎝サイズあり。
イオン
パナEX:ナノイー
ノクリアS:プラズマイオン
富士通ゼネラルのプラズマイオンはっきり言って簡易的なイオンで気休め程度と思っておいていいだろう。
エアコンでイオン系のメーカーと言えばパナソニックとシャープでこの2つのメーカーには適わない。
一応補足すると富士通ゼネラルのプラズマイオンというのは
低濃度のオゾンを放出することで空気をきれいに深呼吸したくなる空気へ、と謳っている。
ユニットの手入れ
パナEX:なし
ノクリアS:なし
パナソニックのナノイーもノクリアのプラズマイオンユニットも手入れの必要なし。手入れや交換が必要なのが、ダイキンとシャープだ。
気流制御
パナEX:天井気流・ワイド気流
ノクリアS:特になし
パナEXの天井気流・ワイド気流とは
カタログには夏は気流を頭上へ集中させて天井からふりそそぐ涼風をつくります。となっているが具体的に言うと上下風向版が大きいからこの気流制御ができるのだ。気流制御で有名なシャープも同じく大きい。
ワイド気流に関しては特にカタログにも説明書にも説明がないが、風向版の作りと大きさが違うため、さらに横方向にも風を向けることが可能という事だろう。
EXの一つ下のシリーズGXの方が風向版が小さく、機能欄にワイド気流はついていないからだ。
除湿
パナEX:除湿2段切り替え
ノクリアS:2way除湿(除湿・ひかえめ除湿)
両機種とも再熱除湿方式ではないので、部屋が若干寒くなる可能性あり。
エアフィルター
ダパナEX:銀イオンフィルター
ノクリアS:一般的なエアフィルター
エアフィルター以外の付属フィルター
パナEX:空気清浄フィルター(1個)
ノクリアS:なし
一番手前にあるエアフィルターは全メーカーついている。
イメージ写真↓
これの奥につけるフィルターの事だ。
エアコン本体に対してパナの空気清浄フィルターの大きさ
カバーを開けてフィルター設置のイメージ写真↓
付ける事で文字通り空気清浄の効果はあるが、大きさが小さいので簡易的なものと思っていいだろう。
切り忘れ防止機能⇒こちらも参考に⇒各メーカーの切り忘れ防止機能まとめ
パナEX:あり
ノクリアS:あり
すぐでる暖房(冷房)
パナEX:あり
ノクリアS:なし
EXにはすぐでる暖房とすぐでる冷房という機能あり。
従来のエアコンの場合、暖かい温風が出るまで時間がかかっていたものが大幅に時間短縮できるようになった。
朝に運転をオンにする時間をエアコンが学習する事と室外機の余熱運転の組み合わせで、これを可能にしている。
ここからがどのサイトでも比較していない鬼比較の真骨頂↓
自動運転
自動運転の利点は自動ボタンを押すだけで自動的に運転モードを選択してくれる点。ただ、メーカーや機種によって運転内容や選ぶ運転モードの差がある事は知られていない。
パナEX:自動運転+日射センサー
ノクリアS:自動運転
パナEXとノクリアSともに冷房・暖房・除湿の中から自動選択されるがパナEXには日射センサーが付いているのでさらに部屋に入る日差しを感知することで省エネ運転が可能。
おやすみ機能
おやすみ切タイマーとも言われるが、それと入/切タイマーとの大きな違いは眠っている間も快眠できるように微妙な温度調節を自動でしてくれる点だ。使い方を間違うと逆に寝苦しくなる可能性があり注意が必要。
パナEX:おやすみ切タイマー
ノクリアS:(下記説明参照)
ノクリアSの場合、具体的には
おやすみボタンを押すごとに
0.5→1→2→3→5→7→9時間まで設定可能
パナの場合
パナソニックの場合、1時間後や2時間後に『切』という設定ができ
しかもおやすみ切タイマー運転中に温度を調節するとエアコンが学習して次の運転から自動調節してくれる、という優れもの。
ノクリアSの場合
冷房運転の場合・30分ごとに設定温度が0.5℃づつ上がる。合計2℃上がった時点でその温度を保ち設定した時間後に自動的に運転を停止。
暖房の場合・30分ごとに設定温度が1℃づつ下がる。合計4℃下がった時点でその温度を保ち設定した時間後に自動的に運転を停止。
人によって求めるものが違うのでしっかりチェックすべし
パナソニックの場合は日射センサー検知で、エアコン本体のランプを暗めに調整してくれる。ノクリアSには特に記載なし。
フィルター自動お掃除時間
パナEX:約14分~45分
ノクリアS:約8分
パナEX(自動排出方式)の場合
設定によりフィルター掃除の時間も変更可能で『標準』を選んでいると最長約45分、『念入り』を選んだ場合、最長約110分。
エアフィルターにたまったホコリをノズルでかき取ってから吸い取り、室外へ排出する。基本運転条件は以下の3パターン
1、2時間以上冷房などを運転して停止した時
2、次の使用状況で汚れがたまり、冷房などを停止したとき
・冷房などを2時間未満で停止することを繰り返す。
・おやすみ切タイマーで毎回停止する。
3、冷房などの連続運転中に汚れがたまったとき。
基本的にはエアフィルターが汚れているほど掃除の時間も長くなり、状況によっては本体内部おそうじ時間も加算される。
ノクリアSの場合
リモコンでフィルター掃除の自動運転頻度の細かい設定可能。
1日8時間程度使用した場合
・標準 約5日に一回フィルター掃除
・短め 約3日に一回フィルター掃除
・長め 約8日に一回フィルター掃除
自動内部クリーンを『入』に設定していた場合、冷房・ドライ運転停止後に乾燥運転約90分あり。
・どちらも自動で運転させるかどうかは細かくリモコンで設定可能。
内部クリーン(乾燥)
エアコン内部が湿っているとカビが増殖しやすくなる。それを防ぐのが内部クリーンだ。機種によって基本運転時間の差がある。
パナEX:約60分~90分
ノクリアS:約90分
・もちろん両機種ともに内部クリーンの解除も設定可能。
ダストボックスサイン
パナEX:ダストボックス自体なし
ノクリアS:あり
ダストボックス方式の場合、自動でフィルター掃除したホコリをダストボックスにためるが、エアコン本体のおそうじランプが光る事で掃除の時期をおしえてくれる。
ちなみにノクリアSにはエアコンの運転時間が約1万時間を超えると本体のサインが光る。
リモコンのバックライト
パナEX:あり
ノクリアS:あり
ランドリー運転
パナEX:なし
ノクリアS:あり
ランドリー運転とは通常、人が部屋にいない時に使用してくださいという強力なもの。部屋干しに便利。
耐塩害仕様室外機
パナEX:×(もうワンランク上から使用)
ノクリアS:◯
ゼネラルの場合Sシリーズから耐塩害仕様室外機になっている。
カタログに小さく書かれているが、『サビに強い耐触熱交換器を採用し、外郭部分はすべて両面塗装。耐久性が強く、塩害に強さを発揮します。』との事。よく言われるが海沿いはさびやすいので、海沿いにエアコンを設置する場合は重要なポイント。
ちなみに島でエアコンが高いのはすべて塩害使用になってるから、という理由もある。
設定できる温度単位
パナEX:1℃単位
ノクリアS:0.5℃単位
据え付け位置の設定
エアコン本体が部屋の中央なのか、左端なのか右端なのか。きちんと設定することでより効率のいい運転が可能になる。特にセンサー(カメラ)つきエアコンでは大事な設定
パナEX:できる
ノクリアS:できる
ゼネラルには人感センサーの設定がある
部屋全体を感知できるようにセンサーの操作部を指で押して検知方向を合わせる必要がある。(最初は中央に設定されている)
もし部屋の端っこ(右端か左端)にエアコンを設置する場合忘れずにこれを指で動かして設定する事。
パナEXとノクリアSの共通項目
新冷媒R32・左右風向切り替え自動・入/切タイマー併用可
生産地
パナEX:中国製
ノクリアS:中国製
パナEX
CS-EX225C CS-EX255C CS-EX285C CS-EX365C CS-EX405C2 CS-EX565C2 CS-EX635C2 CS-EX715C2
6畳から23畳まですべて室内電源。型番の最後に2が付いてるのが200V の意味。その他は100V。
ノクリアS
AS-S22E AS-S25E AS-S28E AS-S40E2 AS-S56E2
6畳から18畳まで。型番の最後に2が付いてるのが200V の意味。その他は100V。
室外機
パナEX
ノクリアS
それぞれ畳数によって大きさが違う。
※例 S22STESの場合22型や2.2kWタイプ=6畳