両シリーズとも2015年量販店モデルのフィルター自動掃除付きエアコンで両シリーズ共に上から2番目の上位機種。
三菱電機の霧ヶ峰Xシリーズ(ダストボックスタイプ)とパナソニックNXシリーズ(自動排出方式)は重要な違いの一つなのでしっかりチェックするべきだろう。
パナソニックNXシリーズの室内機
白のみ。
霧ヶ峰Xシリーズの室内機
白のみ。
これらと全く同じ機種(または型番の違う同等品)はジャパネットたかた、ヨドバシカメラ、ビックカメラ(楽天ビック)、ヤマダ電機、ビックカメラ、コジマ、ケーズデンキ、ノジマ、ジョーシンなどのネットショップでも現在は安く、お得に販売されている。
パナソニックCS-NX285Cと霧ヶ峰のMSZ-X285の違い
以下、パナ:霧ヶ峰:と省略して表記する。
スペック
※冷房と暖房の項目が逆なので注意。能力の平均は同じだが
カッコの中の最大・最小運転能力に注目。最大運転能
力は大きいほど、最小運転能力の場合は小さいほど快適性能
が良くなる。
表の数字を参考にすると電気代を調べる事も出来る⇒エアコンの年間電気代の簡単な調べ方
自動掃除の方式の違い
まず霧ヶ峰がフィルター自動掃除の中でもダストボックス方式と言われるもの。
文字どおりダストボックスがエアコン本体の内部に内蔵されているタイプ。エアコン本体のサインが光る事でゴミ捨ての時期を教えてくれる。
このパナのシリーズが自動排出方式と言われイメージとしてエアコンの内部に小さな掃除機が付いていてホコリを外に出す。
実は自動排出方式には専用のホースが一本つく。
シャープもこのタイプの機種があるし、ダイキンも加湿タイプは
同じく専用ホースが必要になる。
この点で建物の数は少ないが隠蔽配管になってる建物などでは工事不可!
なので注意が必要だ。
標準工事の場合は普通は室内機と室外機をつなぐホースが壁を貫通してすぐ外に出ているのだが、壁の中に埋まって見えないケースがある。
これが隠蔽配管だ。
建物内部、天井裏や下を通るケースもありさまざま。
自動排出方式の利点はやはりゴミ捨てが必要ないという事に尽きるが、もしキッチンの近くに設置するなど、油汚れなどが管の中に長年付着してきた場合はどうするかなども考える必要があるかもしれない。
こちらも参考に⇒エアコン配管(化粧)カバーは掃除方式によっては必ずつけるべき
この点は買う人の判断になる。
その他の違いを詳しくみていこう。
両メーカーの売り
霧ヶ峰:ムーブアイ極
さらにこのパナソニックのNXシリーズの場合はさらに売りがある。
NXシリーズはエアコン本体から音(音楽)を出せる点と、ムーディーなLEDライトで間接照明も可能!
光
光は2つの色調から選べて雰囲気が変えられる。
これによってくつろぎ感を演出できるのだ。
寝る前はオレンジの暖かい色が最適だろう。
音・曲を楽しむ
エアコンに内蔵された音楽(3曲)や、Bluetooth機器(スマートフォンなど)の音源をエアコンで聴く事ができる。
センサー
パナ:ひと、ものセンサー
霧ヶ峰:ムーブアイ極(上記、各メーカーの売り参照)
パナの場合
ひと・ものセンサーとは
熱の動きから人とものを見分け、人がいるエリアに絞って冷暖房を行い、高い節電効果も期待できる。
霧ヶ峰の場合
霧ヶ峰のXのムーブアイ極は人の体の部位の温度を0.1℃単位まで見分け、状態だけでなく、間取り、壁、床、天井までの距離、日射熱まで感知可能。
ただ注意点はこのムーブアイの感知する範囲は広角約160度の範囲と言う点。
気流制御
パナ:足元/天井気流・ロングワイド気流
霧ヶ峰:ムーブアイによる細かい気流制御可能
パナの場合
足元気流
冬は冷えやすい足元へ集中して温風を届けるというもの。
天井気流
カタログには夏は気流を頭上へ集中させて天井からふりそそぐ涼風をつくります。となっているが具体的に言うと上下風向版が大きいからこの気流制御ができるのだ。気流制御で有名なシャープも同じく大きい。
ロングワイド気流
ロング設定で前方向へ最大15メートル先まで(暖房時)。 しかも最大180度ワイドに風を届けられるというもの。
だが、霧ヶ峰の人感センサーによる風の吹き分けには、まだ適わない。
除湿
パナ:選べる除湿
霧ヶ峰:さらっと除湿冷房(再熱除湿)
パナの場合
冷房除湿モードと衣類乾燥モード、除湿モードの3種類だが再熱除湿方式ではない独自の方法をとっている。室温と湿度のバランスを考えるという新しい除湿だ。
エアコンが不快指数を考えて室温と湿度の両方をチェックしながら室温をあまり下げずに湿気をカットするというもの。
霧ヶ峰の場合
冷房ボタン一つで冷房と除湿を自動で切り替えてくれる便利な機能。特に梅雨時は冷房にすればいいのか除湿にすればいいのか迷う場合が多いと思うが、これだと悩む必要はない。
湿度の範囲も設定可能で10%単位で40~60まで選べる。
エアフィルター
パナ:銀イオンフィルター
霧ヶ峰:抗菌・金属コートフィルター
どちらも一般的なフィルターではなく、除菌、防汚、油分を含んだホコリもとれやすいタイプ。
エアフィルター以外の付属フィルター
パナ:空気清浄フィルター(交換は2年に一度)
霧ヶ峰:帯電ミクロフィルター(右1個)
一番手前にあるエアフィルターは全メーカーついている。
イメージ写真↓
これの奥につけるフィルターの事だ。
エアコン本体に対してパナの空気清浄フィルター
カバーを開けてフィルター設置のイメージ写真↓
帯電ミクロフィルターのイメージ写真↓
霧ヶ峰Xの場合一個ついている。
ちなみに霧ヶ峰Xの場合は、帯電ミクロフィルターの反対側に別売りでアレル除菌脱臭空清フィルターを取り付ける事も可能。もう一つ上のランクのZシリーズから標準装備されている。
清掃のしやすさ
パナ:標準的
霧ヶ峰:はずせるボディ
パナソニックの方は通常の風向板でとりはずす事はできない。
霧ヶ峰の『はずせるボディ』という機能がある。
風向版が半分に分かれており、手前2枚奥に2枚で計4枚↓
上下風向版の4枚を取り外して洗えるという事だ。
左右風向版は片方のロックを外して手前に引き出すことでエアコン内部を清掃できるようになる。
今までこの部分を気にしていた人は嬉しいかも知れないが
繊細な部分なので壊さないように注意。
自然風・2か所同時吹き分け
霧ヶ峰Xの4枚風向版だから可能になる特徴の一つ。匠フラップという名前がついているが、左右のフラップを別々に絶妙に動かす事で自然な風が感じられるというもの。上下風向版が半分に分かれているからこそ2か所の別の方向へ風を送れるのだ。
切り忘れ防止機能⇒こちらも参考に⇒各メーカーの切り忘れ防止機能まとめ
パナ:あり
霧ヶ峰:あり
イオン
パナ:ナノイー
霧ヶ峰の:ピュアミストイオン
イオンと言えばパナソニックのナノイーや
シャープのプラズマクラスターが有名だが
そのようなイオンが出るという事だ。
ただ、イオンの効能で言えばこのピュアミストは簡易的なものであって
イオンを重視している二社にはかなわない。
一応ピュアミストというものを説明すると
電気を帯びた水の微粒子であり、肌へのうるおいを保つ、部屋の臭いを軽減、ウィルス、菌の活動などを抑制させる効果あり。
リモコンのバックライト
パナ:あり
霧ヶ峰:あり
リモコンの蓄光ボタン
パナ:なし
霧ヶ峰:あり
暖房に特化した機能
パナ:あり
霧ヶ峰:あり
パナにはすぐでる暖房とすぐでる冷房という機能あり。
従来のエアコンの場合、暖かい温風が出るまで時間がかかっていたものが大幅に時間短縮できるようになった。
朝に運転をオンにする時間をエアコンが学習する事と室外機の余熱運転の組み合わせで、これを可能にしている。
約35℃足元暖房とあったかチャージという機能があり
文字通り、パワフルな足元暖房を実現したというものと、あったかチャージとは、室温が低下する霜取り運転時、あらかじめ部屋を暖めておくことで、体感温度や室温の低下を抑えてくれるというもの。
霧ヶ峰の場合
ピンポイント暖房
ムーブアイ極が体の部位の温度を細かく測定。足先が冷えていればそこに温風を自動であててくれる。三菱電機Xの場合は吹き出し部の温度が最高60℃に達する事を押している。
室温キープシステム
霜取り運転前にあらかじめ室温を上昇させることで、霜取り運転時に暖房を一時的に停止することによる室温低下を抑制。つまり、暖房は一時停止するが、それを補うための機能。
ワンランク上の2015年版Zシリーズには冷気カット暖房機能(日射熱ガード冷房)が新搭載されている。さらに快適さを求めるなら霧ヶ峰Zシリーズもチェック。
ここからがどのサイトでも比較していない鬼比較の真骨頂↓
自動運転
自動運転の利点は自動ボタンを押すだけで自動的に運転モードを選択してくれる点。ただ、メーカーや機種によって運転内容や選ぶ運転モードの差がある事は知られていない。
パナ:自動運転+各センサー
霧ヶ峰:冷房時(暖房時は自動でサーキュレーター運転併用)
パナの場合
ひと、ものセンサーによってさらに快適に自動で吹き分けしてくれる。
具体的には人の居場所にしぼって冷暖房、人の居場所が変わったら一緒に風向きの移動も可能。人の活動量(動き)によって冷暖房の強弱も考えてくれる。
三菱電機の場合
霧ヶ峰はハイブリッド運転という機能も売りにしている。
これは冷房と送風を自動的に切り替えてくれる便利な機能だ。
暖房運転時には部屋の上下の温度ムラを検知すると自動でサーキュレーター運転に切り替えてくれるのだ。
霧ヶ峰は除湿ボタンを押すことで除湿可能。
こちらもムーブアイ極のセンサーによる自動吹き分け+体の部位ごとの体感温度までチェックしてくれる。
おやすみ機能
おやすみ切タイマーとも言われるが、それと入/切タイマーとの大きな違いは眠っている間も快眠できるように微妙な温度調節を自動でしてくれる点だ。使い方を間違うと逆に寝苦しくなる可能性があり注意が必要。
パナ:おやすみ切タイマー
霧ヶ峰:ねむり運転
パナの場合
パナソニックの場合、1時間後や2時間後に『切』という設定ができ
しかもおやすみ切タイマー運転中に温度を調節するとエアコンが学習して次の運転から自動調節してくれる、という優れもの。
霧ヶ峰の場合
冷房・除湿・暖房・ハイブリッド冷房・ハイブリッド暖房中に設定可能(ハイブリッド運転については上記『ハイブリッド運転』参照)。
さらにムーブアイ極によって、寝返りを検知したとき自然風モードで風当てを行う事があるという徹底ぶり。これも体感温度が高いと検知された場合だ。
フィルター自動お掃除時間
パナ:約16分~60分
霧ヶ峰:約2分30秒
パナの場合
運転条件によりフィルター掃除の時間、本体内部お掃除運転(内部クリーン)の時間が変わる。フィルター掃除を『念入り』に設定も可能。その場合約150分になる。
霧ヶ峰の場合:
前回のフィルターおそうじメカ運転からのエアコンの運転積算時間
が24時間を超えたときは、運転停止後に自動で行う。24時間未
満のときは行わない。(内部クリーン設定をしている場合は内部クリーン時間約55分の後にフィルター掃除が始まる)
・どちらも自動で運転させるかどうかは細かくリモコンで設定可能。
内部クリーン(乾燥)
エアコン内部が湿っているとカビが増殖しやすくなる。それを防ぐのが内部クリーンだ。機種によって基本運転時間の差がある。
パナ:約40分~85分
霧ヶ峰:約55分
パナの場合はナノイーを放出ながら、霧ヶ峰の場合はピュアミストイオンを放出しながら(カビクリーンシャワー)内部クリーンを行うのでカビ菌の除去に効果がある。
・もちろん両機種ともに内部クリーンの解除も設定可能。
カビみはり
パナの特徴的な機能。部屋の温度・湿度を検知してエアコン内部にカビが成長しやすい状態かどうかをみはるというもの。
パナ:あり
霧ヶ峰:なし
カビが成長しやすい状態が累積で12時間を超えると、ひと・ものセンサーで人がいないと判断した時に約40分間運転する。
ダストボックスサイン
パナ:ダストボックス自体なし
霧ヶ峰:あり
自動でフィルター掃除したホコリをダストボックスにためるが、どちらもエアコン本体のおそうじランプが光る事で掃除の時期をおしえてくれる。
霧ヶ峰の場合
約1万時間運転でお手入れランプ点灯。点灯したまま約1500時間運転するとフィルター掃除の運転はしなくなる。
設定できる温度単位
パナ:1℃
霧ヶ峰:0.5℃
据え付け位置の設定
エアコン本体が部屋の中央なのか、左端なのか右端なのか。きちんと設定することでより効率のいい運転が可能になる。特にセンサー(カメラ)つきエアコンでは大事な設定
パナ:できる
霧ヶ峰:できる
家具の位置の設定
パナ:できる
霧ヶ峰:できない
リモコンで家具の有無・位置を細かく設定可能。家具のあるエリアを避けて人に風が届く風向を自動で選んでくれる。
生産地
パナ:日本製(付属品の一部に海外製品)
霧ヶ峰:日本製(付属品の一部は除く)
型番
パナNX
10畳:CS-NX285C(100V)
14畳:CS-NX405C2(200V)
霧ヶ峰X
MSZ-X225 MSZ-X255 MSZ-X285 MSZ-X365 MSZ-X405S MSZ-X565S
6畳から18畳まで。最後の型番がSとなっているのは200Vという意味。その他は100V。
室外機
パナNX
各専門サイト参照
霧ヶ峰X
※畳数によって大きさが違う。
※例 S22STESの場合22型や2.2kWタイプ=6畳