両シリーズとも2015年発売の寒冷地用エアコンで暖房に特化したモデルとなっている(2016年モデル)
霧ヶ峰はズバ暖という名称もついている。
パナソニックのUXシリーズに関してはフィルター自動清掃方式の中でも自動排出方式を取っており、建物の構造によっては工事不可の場合もあるため、しっかり把握しておく必要がある。
霧ヶ峰ZDシリーズ室内機
パナソニックUXシリーズ室内機
※室外機の大きさは記事の一番下を参照
これらと全く同じ機種(または型番の違う同等品)はジャパネットたかた、ヨドバシカメラ、ビックカメラ(楽天ビック)、ヤマダ電機、ビックカメラ、コジマ、ケーズデンキ、ノジマ、ジョーシンなどのネットショップでも現在は安く、お得に販売されている。
三菱電機・霧ヶ峰ズバ暖MSZ-ZD5616Sとパナソニック寒冷地エアコンCS-UX565C2の違い
以下、霧ヶ峰:、パナソニック:と省略して表記する。
スペック
※カッコの中の最大・最小運転能力に注目。最大運転能
力は大きいほど、最小運転能力の場合は小さいほど快適性能
が良くなる。
表の数字を参考にすると電気代を調べる事も出来る⇒エアコンの年間電気代の簡単な調べ方
エアコン室内機・室外機セットの値段をチェックする
まず両メーカーの売り
- 霧ヶ峰:ムーブアイ極(下記センサーの項目参照)
- パナソニック:ナノイー
パナソニック公式サイト・ナノイーのページへ
フィルター自動清掃方式の違い 飛ばして次の項目へ
霧ヶ峰:ダストボックス方式
パナソニック:自動排出方式
ダストボックス方式とは文字どおりダストボックスがエアコン本体の内部に内蔵されているタイプで数年に一度はダストボックスを取り外して捨てるのが標準的な目安だ。
自動排出方式とはエアコンの内部に小さな掃除機が付いていてホコリを外に出す。
実は自動排出方式には専用のホースが一本つく。
シャープもこのタイプの機種があるし、ダイキンも加湿タイプは
清掃用ではないが同じく専用ホースが必要になる。
この点でケースとしては少ないが隠蔽配管になってる建物などでは工事不可!
なので注意が必要だ。
標準工事の場合は普通は室内機と室外機をつなぐホースが壁を貫通してすぐ外に出ているのだが、壁の中に埋まって見えないケースがある。
これが隠蔽配管だ。
建物内部、天井裏や下を通るケースもありさまざま。
自動排出方式の利点はやはりゴミ捨てが必要ないという事に尽きるが、もしキッチンの近くに設置するなど、油汚れなどが管の中に長年付着してきた場合はどうするかなども考える必要があるかもしれない。
こちらも参考に⇒エアコン配管(化粧)カバーは掃除方式によっては必ずつけるべき
この点は買う人の判断になる。
その他の違いを詳しくみていこう。
センサー 飛ばして次の項目へ
霧ヶ峰:ムーブアイ極
パナソニック:日射センサー、ひと・ものセンサー、床温センサー
霧ヶ峰の場合
ムーブアイ極の視野角が360°に進化。人の居場所をくまなく見つけ、体の部位の温度を0.1℃単位で計測。さらにエアコン設置壁面温度を計
測し、窓や日射の影響も考慮。
ムーブアイ極は体の部位・床・壁・人・状態・間取り・日射熱・天井・距離 を検知可能
さらに2015年から新しく搭載された機能がこちら
日射熱ガード冷房
360°検知によりエアコンの後ろにある窓の温度まで見張る事が可能。
エアコンの設置麺に窓がある割合は約7割という三菱電機のデータに基づいた2015年から新しく搭載された新発想の機能。
夏の場合
360℃センシングにより窓の後ろの日射の温度変化を検知。
自動で日射熱をガードする風+人感センサーによる風の吹き分け(風よけ・風あて)などが可能。
さらに人が離れると自動でこの日射熱ガード運転をやめるので省エネにもなる。
パナソニックの場合
日射センサー
日差しの具合を感知し温度を自動調節し無駄な運転を抑える機能。
具体的にはエコナビボタンを押すことでオン・オフ可能。
冷房・除湿時:曇りの日や夜は、約1~2℃高めに、暖房時:晴れた日の昼間は、約1℃低めに。さらに外の明るさに合わせて本体ランプの明るさも自動調整。
ひと・ものセンサー
熱の動きから人とものを見分け、人がいるエリアに絞って冷暖房を行い、高い節電効果も期待できる。
面白い機能が上の写真。人の居場所を学習・記憶することで人のよくいる場所を中心に空調を行う機能。
もちろん、『風あて』『風よけ』の設定も可能でセンサーでひと・ものを検知できるからこその機能となっている。
床温度センサーとは?
特に冬に効果を発揮する便利な機能の一つ。例えば床の温度が高く人の動きが多い場合は控えめの暖房に。
その逆の場合は足元を温めて上半身は暖め過ぎないようにさせる事もできる。もちろん自動だ。
上の写真を見ると二か所同時吹き分け可能のような感じに見えてしまうが、二か所同時吹き分け可能なのは霧ヶ峰の方なので注意。
除湿
霧ヶ峰:再熱除湿方式
パナソニック:3種類
霧ヶ峰の場合
寒くならない除湿で知られる再熱除湿方式。再熱除湿・各メーカーの除湿方式について知りたい方はデスクトップの方は右、スマホの方は下のカテゴリー・一覧の一番下『エアコンの100V200V・仕組み・冷媒・インバーター・除湿 』を参考にしていただきたい。
パナソニックの場合
快適除湿モード・冷房除湿モード・弱除湿モードの3種類だが再熱除湿方式ではない独自の方法をとっている。室温と湿度のバランスを考えて自動調整という新しい除湿方法。
快適除湿モードとはエアコンが不快指数を考えて室温と湿度の両方をチェックしながら室温をあまり下げずに湿気をカットするというもの。
エアフィルター以外の付属フィルター
霧ヶ峰:帯電ミクロフィルター・アレル除菌脱臭空清
パナソニック:空気清浄フィルター(交換は2年に一度)
一番手前にあるエアフィルターは全メーカーついている。イメージ写真
これの奥につけるフィルターの事だ。
帯電ミクロフィルターのイメージ写真↓
帯電ミクロフィルターとは?
以下、三菱電機(霧ヶ峰)公式サイトより抜粋↓
PM2.5とは、2.5μm以下の微小粒子状物質の総称です。本エアコンで、0.3μm~2.5μmの粒子を約50%キャッチ。
「帯電ミクロフィルター」で、PM2.5、花粉をキャッチ。
アレル除菌脱臭空清とは?
プラチナがニオイ分子を分解し、調理臭やカビ菌などを除去。さらに、
つかまえた花粉やダニのフン・死骸、カビ菌の活動を抑制。
これだけではどの部分かわかりにくいので写真で補足。
写真は三菱電機・霧ヶ峰のカタログより
パナソニックの空気清浄フィルター
カバーを開けてフィルター設置のイメージ写真↓
同じく若干の空気清浄効果あり。
コーティングの場所
霧ヶ峰:熱交換器・ファン・通風路
パナソニック:熱交換器
暖房に特化した機能 飛ばして次の項目へ
霧ヶ峰:冷気カット暖房・室温キープシステム・最高60℃温風・10℃キープ暖房・急速Wヒート
パナソニック:ハイブリッドエネチャージ・すぐでる暖房・もっとモード
霧ヶ峰の場合
冷気カット暖房とは?
足元を温める気流と同時に、窓からの冷気をブロックする気流
を送ることで、体感温度が上がり快適に。
人感ムーブアイ極の360°検知によりエアコンの後ろにある窓の温度まで見張る事が可能だからだ。(前半のセンサーの項目参照)
室温キープシステムとは?
霜取り運転前にあらかじめ室温を上昇させることで、霜取り運転時に暖房を一時的に停止することによる室温低下を抑制。つまり、暖房は一時停止するが、それを補うための機能。
吹き出し部の温度が最高60℃。15分で室温20℃へ が売り。
10℃キープ暖房
設定温度を10℃にキープし、室温の下がりすぎを抑制。
10℃と言うのは低すぎるように思えるかも知れないが、冬場に暖房をつけないと氷点下になる家はザラにある。一度そこまで温度が下がると暖めるのに時間もかかるし電力も消費してしまう。
パナソニックの場合
従来のエネチャージシステムとは?
従来のエアコンは室外機の霜取りをする必要がある場合は暖房を止めざるを得なかった。なので暖房にもかかわらず数分間冷風がでる場合があったのだが、エネチャージシステムの場合、捨てられていた熱を有効利用することで暖房を止めずに運転。
さらにUXシリーズは蓄熱ヒーターを新しく搭載することによりハイブリッドエネチャージシステムへ進化している。
より暖かさをキープできるという画期的な機能。
すぐでる暖房(おはようチャージ)
従来のエアコンの場合、暖かい温風が出るまで時間がかかっていたものが大幅に時間短縮できるようになった。
朝に運転をオンにする時間をエアコンが学習する事と室外機の余熱運転の組み合わせで、これを可能にしている。
もっとモードとは?
もっとモードによる足元の温度約40℃が売り。
今だけもっと暖めたい時に助かる。例えば「暖房」ボタンで運転中、「もっと」ボタンのひと押しで、暖房をもっと強力に。自動で元に戻る便利な機能。夏は冷房をもっと強力にすることも可能。
ここからがどのサイトでも比較していない鬼比較の真骨頂↓
自動運転
自動運転の利点は自動ボタンを押すだけで自動的に運転モードを選択してくれる点。ただ、メーカーや機種によって運転内容や選ぶ運転モードの差がある事は知られていない。
霧ヶ峰:冷房時(暖房時は自動でサーキュレーター運転併用)+ムーブアイ
パナソニック:自動運転+各センサー
霧ヶ峰の場合
霧ヶ峰はハイブリッド運転という機能も売りにしている。
これは冷房と送風を自動的に切り替えてくれる便利な機能だ。
暖房運転時には部屋の上下の温度ムラを検知すると自動でサーキュレーター運転に切り替えてくれるのだ。
除湿ボタンを押すことで除湿可能。
さらにムーブアイによる自動制御もあり(上記センサーの項目参照)
パナソニックの場合
室内、室外温度に応じて、除湿、冷房、暖房のいずれかを選択してくれる。
(日射センサー、ひと・ものセンサー、床温センサー)によってさらに快適に自動で吹き分けしてくれる。
おやすみ機能
おやすみ切タイマーとも言われるが、それと入/切タイマーとの大きな違いは眠っている間も快眠できるように微妙な温度調節を自動でしてくれる点だ。使い方を間違うと逆に寝苦しくなる可能性があり注意が必要。
霧ヶ峰:みまもり快眠+寝返り検知
パナソニック:おやすみ切タイマー
霧ヶ峰の場合
冷房・除湿・暖房・ハイブリッド冷房・ハイブリッド暖房中に設定可能(ハイブリッド運転については上記『ハイブリッド運転』参照)
他のメーカーにはない、この機能の特徴は
冷房・暖房・除湿/ハイブリッド暖房運転時は、約30分間はねむりボタンを押す前の設定温度・除湿の強さで運転が続く点。
30分経過後に設定温度になるので慣れるまで使い方に注意。
ムーブアイ極によって、寝返りを検知したとき自然風モードで風当てを行う事も可能。
パナソニックの場合
パナソニックの場合、1時間後や2時間後に『切』という設定ができ
しかもおやすみ切タイマー運転中に温度を調節するとエアコンが学習して次の運転から自動調節してくれる、という優れもの。
設定できる温度の単位
霧ヶ峰:0.5℃単位
パナソニック:1℃単位
フィルター自動お掃除時間
霧ヶ峰:約3分
パナソニック:約16~60分
霧ヶ峰の場合
前回のフィルターおそうじメカ運転からのエアコンの運転積算時間
が24時間を超えたときは、運転停止後に自動で行う。24時間未
満のときは行わない。(内部クリーン設定をしている場合は内部クリーン時間約55分の後にフィルター掃除が始まる)
パナソニックの場合
運転条件によりフィルター掃除の時間、本体内部お掃除運転(内部クリーン)の時間が変わる。フィルター掃除を『念入り』に設定も可能。その場合約150分になる。
・どちらも自動で運転させるかどうかは細かくリモコンで設定可能。
内部クリーン(乾燥)
エアコン内部が湿っているとカビが増殖しやすくなる。それを防ぐのが内部クリーンだ。機種によって基本運転時間の差がある。
霧ヶ峰:約55分
パナソニック:約40分~85分
・もちろん両シリーズともに内部クリーンの解除も設定可能。
リモコンの違い
霧ヶ峰:タッチパネル式のリモコン
パナソニック:従来のリモコン
霧ヶ峰の場合
パッと見でわかる通りボタンがかなりシンプルになった。
ボタンがなくなった分は液晶に出る絵と文字の一覧表示から直感操作可能。
指で液晶ボタンをタッチして操作できるため、以前のようにリモコンのボタンを何度も押す手間もはぶけ、わかりやすく簡単に操作できる。
ちなみに2015年現在、タッチパネル式リモコンがあるのは、この三菱電機だけである。
室外機
霧ヶ峰:凍結防止ヒーター
パナソニック:凍結防止ヒーター
パナソニックの場合
室外機の底面に配線した凍結防止ヒーターという新素材を採用している。しかも室外機底面の新形状の開発で、溶けたドレン水の、よりすばやい排出が可能になった。
どちらもヒーター付きで互角と言ってもいいだろう。
据え付け位置の設定
エアコン本体が部屋の中央なのか、左端なのか右端なのか。きちんと設定することでより効率のいい運転が可能になる。特にセンサー(カメラ)つきエアコンでは大事な設定
霧ヶ峰:できる
パナソニック:できる
生産地
霧ヶ峰:日本製(付属品の一部除く)
パナソニック: 日本製(付属品の一部除く)
型番
霧ヶ峰
MSZ-ZD2516 MSZ-ZD2816S MSZ-ZD4016S MSZ-ZD5616S MSZ-ZD6316S MSZ-ZD7116S(23畳用)
数字の後にSが付くと200Vである。付いてないのが100V。
ホワイト色のみ。
パナソニック
CS-UX255C2
CS-UX285C2
CS-UX405C2
CS-UX565C2
CS-UX635C2
ホワイト色のみ。
型番の最後に数字の2があるものが200Vでないのが100V
霧ヶ峰ZDシリーズ室外機
畳数によってサイズが違う。
パナソニックUXシリーズ室外機
畳数に関係なくすべて同じ大きさ。
※例 S22STESの場合22型や2.2kWタイプ=6畳
22(6畳用) 25(8畳用) 28(10畳用) 36(12畳用) 40(14畳用) 56(18畳用) 63(20畳用) 71(23畳用) 80(26畳用) 90(29畳用)