両シリーズとも2015年モデルのフィルター自動掃除付きエアコン。
ダイキンFシリーズ(ダストボックスタイプ)とパナソニックCXRシリーズ(自動排出方式)比較
以下、ダイキンFとパナCXRと呼ぶことにする。
ダイキンFシリーズはフィルター掃除付きの中でも下(安い)から二番目のシリーズでパナCXRは上から2番目のシリーズ。
これらと全く同じ機種(または型番の違う同等品)はジャパネットたかた、ヨドバシカメラ、ビックカメラ(楽天ビック)、ヤマダ電機、ビックカメラ、コジマ、ケーズデンキ、ノジマ、ジョーシンなどのネットショップでも現在は安く、お得に販売されている。
AN22SFSとCS-225CXRを鬼比較
まず両メーカーの売り
ダイキン:ストリーマ
パナソニック:ナノイー
ストリーマとは?
ストリーマとはダイキン独自の技術で、フィルターに捕獲したダニ(フン・死骸)・カビ・花粉等を強力に分解する。部屋の空気だけでなく、機械内部にもストリーマを照射することで、カビ菌・ニオイの原因菌を分解・除去する※追記 新型コロナウイルスの抑制にダイキンのストリーマは効果があるのか?実験結果では、ストリーマを1時間照射することにより新型コロナウイルスは93.6%不活化させ、3時間照射することにより99.9%以上を不活化されたと発表された!
というもの。
ナノイーとは?
水に包まれたイオンを気流に乗せて部屋中に飛ばす事で、見えない空気の汚れを抑制するというもの。
浮遊菌、付着菌、カビ菌、アレル物質(花粉)、ウィルス、脱臭、美肌、美髪に効果があるとされる。※追記 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を対象に、帯電微粒子水「ナノイーX」を曝露した場合と曝露しない場合で比較実験を行い、2時間で99.99%抑制という効果が確認された!イオン濃度が高い方が細菌やウイルスの抑制や不活化に有効なので、最近発売されたパナソニックのエオリアシリーズから搭載されはじめたナノイーX搭載の機種がおすすめ。
ちなみにどちらのシリーズも単独運転可能だ。
自動掃除の方式の違い
まずダイキンFがフィルター自動掃除の中でもダストボックス方式と言われるもの。
文字どおりダストボックスがエアコン本体の内部に内蔵されているタイプで数年に一度はダストボックスを取り外して捨てるのが標準的な目安だ。(ダイキンの場合10年間コミ捨て不要と記載あり、下記説明参照)
CXRが自動排出方式と言われイメージとしてエアコンの内部に小さな掃除機が付いていてホコリを外に出す。
実は自動排出方式には専用のホースが一本つく。
シャープもこのタイプの機種があるし、ダイキンも加湿タイプは
同じく専用ホースが必要になる。
この点で建物の数は少ないが隠蔽配管になってる建物などでは工事不可!
なので注意が必要だ。
標準工事の場合は普通は室内機と室外機をつなぐホースが壁を貫通してすぐ外に出ているのだが、壁の中に埋まって見えないケースがある。
これが隠蔽配管だ。
建物内部、天井裏や下を通るケースもありさまざま。
自動排出方式の利点はやはりゴミ捨てが必要ないという事に尽きるが、もしキッチンの近くに設置するなど、油汚れなどが管の中に長年付着してきた場合はどうするかなども考える必要があるかもしれない。
こちらも参考に⇒エアコン配管(化粧)カバーは掃除方式によっては必ずつけるべき
この点は買う人の判断になる。
その他の違いを詳しくみていこう。
センサー
ダイキンF:なし
パナCXR:日射センサー・ひと、ものセンサー・床温センサー
日射センサーとは
日差しの具合を感知し温度を自動調節し無駄な運転を抑える機能。
具体的にはエコナビボタンを押すことでオン・オフ可能。
冷房・除湿時:曇りの日や夜は、約1~2℃高めに、暖房時:晴れた日の昼間は、約1℃低めに。さらに外の明るさに合わせて本体ランプの明るさも自動調整。
ひと・ものセンサーとは
熱の動きから人とものを見分け、人がいるエリアに絞って冷暖房を行い、高い節電効果も期待できる。
床温センサー
足元周りの温度を検知する事で足元が寒い時は暖房を強くして暖かさをキープする。
消し忘れ機能
ダイキンF:なし
パナCXR:あり
パナCXRには人の在・不在を検知するセンサーもついており、人がいなくなったら運転をセーブ、長時間戻らない時には自動で停止ができる。
気流制御
ダイキンF:風ないス運転
パナCXR:足元/天井気流・ロングワイド気流
ダイキンFの場合
ダイキンの『風ないス運転』とは、ボタンを押すだけで風向と風量を自動調節、体に風を直接当たりにくくさせるものだ。具体的には冷房、ドライの場合フラップ(風向版)の向きが上に、暖房の場合下向きになるという簡易的な機能。
パナCXRの場合
足元気流
冬は冷えやすい足元へ集中して温風を届けるというもの。
天井気流
カタログには夏は気流を頭上へ集中させて天井からふりそそぐ涼風をつくります。となっているが具体的に言うと上下風向版が大きいからこの気流制御ができるのだ。気流制御で有名なシャープも同じく大きい。
ロングワイド気流
ロング設定で前方向へ最大15メートル先まで(暖房時)。 しかも最大180度ワイドに風を届けられるというもの。
除湿
ダイキンF:さらら除湿
パナCXR:選べる除湿
ダイキンFの場合
ダイキンのさらら除湿はハイブリッド方式という他のメーカーにない特殊な方法を取っている。必要な除湿量に応じて熱交換器の全体、または一部だけを冷やして無段階コントロールで除湿するのだ。
さらに2015年から登場したダイキンの新機能
デシクル制御によって更に湿度制御ができるようになった。具体的には2014年までのダイキンの湿度制御技術は設定温度に達すると除湿できない欠点があったのだが、それを改善して設定温度に到達した後も除湿できるようになったというもの。
パナCXRの場合
冷房除湿モードと衣類乾燥モード、除湿モードの3種類だが再熱除湿方式ではない独自の方法をとっている。室温と湿度のバランスを考えるという新しい除湿だ。
エアコンが不快指数を考えて室温と湿度の両方をチェックしながら室温をあまり下げずに湿気をカットするというもの。
除湿の3種類のタイプとは『除湿』と『冷房除湿』と『衣類乾燥』
に分かれており
このランクのシリーズの場合『除湿』でも標準~マイナス3℃の範囲で調整可能。
『冷房除湿』では16℃~30℃の範囲で温度調節可能。
『衣類乾燥』は温度調節は出来ないが、洗濯物や布団を乾かすための強力な除湿モードだ。梅雨時は除湿機を買おうかどうしようか悩む人は多いがっ手っ取り早くエアコン一台で済ませたい!という場合このシリーズが良い。
カタログには『再熱除湿ではありません』と明記されていため、パナソニックも独自の方式。
室温と湿度のバランスを考える新しい除湿となっており、エアコンが室温と湿度の両方をチェックしながら、快適性の指標の快適ゾーンになるように制御するというもの。
エアフィルター
ダイキンF:フッ素コーティングフィルター
パナCXR:銀イオンフィルター
フッ素加工することで、油分を含んだホコリもとれやすい。
銀イオンにすることで除菌の効果あり。
さらにパナCXRの場合ほこりをかき取るときに照射するUV(紫外線)によって、菌の繁殖が抑制される。(パナ独自)
エアフィルター以外の付属フィルター
ダイキンF:チタンアパタイトフィルター(10年交換不要)
パナCXR:空気清浄フィルター(交換は2年に一度)
一番手前にあるエアフィルターは全メーカーついている。
イメージ写真↓
これの奥につけるフィルターの事だ。
まずパナCXRの空気清浄フィルターとダイキンFのチタンアパタイトフィルターの大きさが全然違う。
エアコン本体に対してパナの空気清浄フィルターの大きさ
カバーを開けてフィルター設置のイメージ写真↓
ダイキン エアコン用光触媒集塵・脱臭フィルターのイメージ↓
こちらは少し大き目
エアフィルターをつける前にエアコンの半面にこれを設置してから
エアフィルターを取り付ける。
エアコンの内部を風が通るので当然大きい方が効果がある。
すぐでる暖房(冷房)
ダイキンF:なし
パナCXR:あり
パナCXRにはすぐでる暖房とすぐでる冷房という機能あり。
従来のエアコンの場合、暖かい温風が出るまで時間がかかっていたものが大幅に時間短縮できるようになった。
朝に運転をオンにする時間をエアコンが学習する事と室外機の余熱運転の組み合わせで、これを可能にしている。
暖房に特化した機能
ダイキンF:特になし
パナCXR:あり
パナCXRの場合
約35℃足元暖房とあったかチャージという機能があり
文字通り、パワフルな足元暖房を実現したというものと、あったかチャージとは、室温が低下する霜取り運転時、あらかじめ部屋を暖めておくことで、体感温度や室温の低下を抑えてくれるというもの。
ここからがどのサイトでも比較していない鬼比較の真骨頂↓
自動運転
自動運転の利点は自動ボタンを押すだけで自動的に運転モードを選択してくれる点。ただ、メーカーや機種によって運転内容や選ぶ運転モードの差がある事は知られていない。
ダイキンF:快適自動運転
パナCXR:自動運転+各センサー
両シリーズとも室内、室外温度に応じて、除湿、冷房、暖房のいずれかを選択してくれる。
ダイキンFに『快適』自動運転とパンフレットにも書かれてあるのは、Fシリーズから除湿性能がアップして快適さがアップしたため付けたものと思われる。
パナCXRの場合
日射センサー・ひと、ものセンサー・床温センサーによってさらに快適に自動で吹き分けしてくれる。
具体的には足元の温度をセンサーが見張って暖かさをキープ、日射が強くなると暖房を控えめに、天井や壁の輻射熱を学習して最適パワーで運転、人の居場所にしぼって冷暖房、人の居場所が変わったら移動も可能。人の活動量(動き)によって冷暖房の強弱も考えてくれて、間取り・家具の位置(生活エリア)をエアコンが学習することで無駄なエリアへの運転をカット。
おやすみ機能
おやすみ切タイマーとも言われるが、それと入/切タイマーとの大きな違いは眠っている間も快眠できるように微妙な温度調節を自動でしてくれる点だ。使い方を間違うと逆に寝苦しくなる可能性があり注意が必要。
ダイキンF:快眠運転
パナCXR:おやすみ切タイマー
ダイキンの場合
冷房・暖房運転時に、快眠ボタンを押し1時間刻みで運転を切る設定可能。約3時間かけて設定温度を2℃下げていき、起床時刻の約一時間前から設定温度を1℃自動的に上げる。これにより快眠が可能になるという事だ。
パナの場合
パナソニックの場合、1時間後や2時間後に『切』という設定ができ
しかもおやすみ切タイマー運転中に温度を調節するとエアコンが学習して次の運転から自動調節してくれる、という優れもの。
設定できる温度の単位
ダイキンF:0.5℃単位
パナCXR:1℃単位
フィルター自動お掃除時間
ダイキンF:最長約8分
パナCXR:約16分~60分
ダイキンの場合
積算時間に応じて約1日運転した後に停止で掃除運転を始める。
もしダイキンの自動内部クリーンを『入』にしていた場合、冷房・ドライ運転停止後に乾燥運転約120分あり。
パナCXRの場合
運転条件によりフィルター掃除の時間、本体内部お掃除運転(内部クリーン)の時間が変わる。フィルター掃除を『念入り』に設定も可能。その場合約150分になる。
内部クリーン(乾燥)
エアコン内部が湿っているとカビが増殖しやすくなる。それを防ぐのが内部クリーンだ。機種によって基本運転時間の差がある。
ダイキンF:約120分
パナCXR:約40分~85分
・もちろん両シリーズともに内部クリーンの解除も設定可能。
カビみはり
パナCXRの特徴的な機能。部屋の温度・湿度を検知してエアコン内部にカビが成長しやすい状態かどうかをみはるというもの。
ダイキンF:なし
パナCXR:あり
カビが成長しやすい状態が累積で12時間を超えると、ひと・ものセンサーで人がいないと判断した時に約40分間運転する。
リモコン液晶のバックライト
ダイキンF:なし
パナCXR:あり
ダストボックスサイン
自動でフィルター掃除したホコリをダストボックスにためるが、エアコン本体のおそうじランプが光る事で掃除の時期をおしえてくれる。
ダイキンF:あり
パナCXR:ダストボックス自体なし
ダイキンFの場合
ダストボックス内にホコリがたまるか、またはダストブラシが汚れるとランプが点滅。積算時間で測るタイプではないようだ。ちなみにダイキンのフィルター掃除と言えば10年ゴミ捨て不要をうたい文句にしている事で有名。
ダストボックスのサイン以外にストリーマのお掃除サインもある。このストリーマユニットの掃除をおこたるとストリーマ放電できなくなるので効果がなくなってしまう。
1800時間以上運転するとランプが点滅して教えてくれる。
ストリーマユニットの掃除について詳しく知りたい方はデスクトップの方は右、スマホの方は下のカテゴリー・ 一覧の
一番下から二番目『エアコン掃除・クリーニング 』を参考に
していただきたい。
ちなみにナノイーのユニット交換は必要なし。
ダイキン独自の2015年新機能
高外気タフネス冷房という機能がダイキンのFシリーズ以上からついた(室外機)。どういうものかと言うと外気温45℃での冷房運転に対応できるようになったというもの。ベランダや住宅の隙間など、熱がこもりやすい場所でも快適な冷房運転可能。
パワフルモード
ダイキンF:なし
パナCXR:あり
ダイキンFの場合
風量切り替えで最大にすることで調整するタイプ。設定温度になったら弱くなる。
パナCXRの場合
暖房・冷房運転中に『もっと』ボタンを押すことでより強力な温風・冷風が吹き出し(暖房:45分、冷房:30分)自動で元の運転に戻る。
据え付け位置の設定
エアコン本体が部屋の中央なのか、左端なのか右端なのか。きちんと設定することでより効率のいい運転が可能になる。特にセンサー(カメラ)つきエアコンでは大事な設定
ダイキンF:できない
パナCXR:できる
家具の位置の設定
ダイキンF:できない
パナCXR:できる
リモコンで家具の有無・位置を細かく設定可能。家具のあるエリアを避けて人に風が届く風向を自動で選んでくれる。
ダイキンFとパナCXRの共通項目
新冷媒R32使用・上下左右風向切り替え自動・入/切タイマー併用可
生産地
ダイキンF:日本製(リモコンは除く)
パナCXR:日本製(付属品の一部に海外製品)